『Inventing Japan』

Ian Burumaの文章にはユーモアがたっぷりある。おそらく、会った、みんなを笑わせながら、深い政治の話しを出来る人だ。『Inventing Japan』という本や『Occidentalism』という本も面白い。両方の本に、どうっやって、”日本”というそれまで存在していなかった民族国家 をドイツとイギリスをモデルにして、神道、仏教、中国から影響を受けた様々な文化や文学を引用しながら、”神秘的”な偽文化に作り直したが書かれている。 これが面白い。明治時代からの”日本文化”は、ドイツでは、中世ヨーロッパ文化を、ファンタジーに作り直して、それまでなかったドイツという国が作られた。それををモデルにして明治時代の政治家達は、”日本”の 過去の文化をファンタジーにした。
音楽の世界では、”日本民謡”というものを作るために、この島にある様々な唄を江戸風の旋律に直して、ラジオから流し始めたと小泉文夫の本で読んだと思 う。(今は手元にないが。)神道にしても、西洋のキリスト教会をいくつかモデルにして、新しい宗教に作り直した事がBurumaの本で書かれている。靖国 神社は、国家宗教を作る為に作られた。過去にあったものではなかった。古代の神道はべつの物だった。歴史を書き直して、それに洗脳した、新しい民族国家を 作るのは大きな作業だった。新聞、ラジオ、等あらゆるメディアで”日本”という国があり、そこには天皇陛下がいて、それは過去から歴史があると洗脳して 行った。
日本に住んでいると、安全で妙な安心感があるのは、そのファンタジーがいまだに続いているからだと思う。

ほとんどの人は、なんらかの洗脳を受けている。僕自身は小学生の低学年では、毎日 「星条旗 (The Star-Spangled Banner スタースパングルドバナー)」をクラスで歌い、アメリカの旗の前で、右手をハートにおいて、アメリカに一生を捧げると大声で語っていた。今でも、パブロフ の犬のように、アメリカの国家が聴こえてくると自分の潜在意識が動いてしまうのが分かる。中学年になって、先生がクラスで毛沢東の言葉を覚えさせようとし たり、アメリカの教科書は間違っていると教えていても、その心の奥には、アメリカのデモクラシーは本来こうあるべきだった、という考えがみんなの心の奥に あった。”アメリカ”というのは、イデオロギーであった。民族や宗教でまとめている場所ではなかった。”ウッドストック”の夢も、映画『イージー・ライ ダー』の理想も、そのイデオロギーがあったから出来たものだった。しかし、ソ連が崩れた、10数年後にはそのイデオロギーの夢も皮肉に崩れてきた。
僕は思うが、人はアイデンティティーがないことを恐れるようになっている。過去の歴史では、カトリックかプロテスタントで、大勢の人が死ぬ戦争が起こされ ていた。民族国家が出来ると、”xx人”であるという事がその代わりに戦争を起こせる理由になる。本当は、石油が足りなかったり、資源が足りないという事 が政治家が戦争を作る理由だが、それでは人々は動かない。
しかし、誰もカトリックとして生まれてこない。後で覚えるものだ。同じく、誰も日本人としても、アメリカ人としても生まれてこない。そう信じている者だけがそう思っている。http://www.amazon.co.jp/Inventing-Japan-Ian-Buruma/dp/0753819759/ref=sr_1_2?s=english-books&ie=UTF8&qid=1377174786&sr=1-2&keywords=inventing+japan

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