安倍公募の小説 他人の顔』”Face of Another” by Kobe Abe

数 日前前から数人のfacebookに投稿した文章を見てくれていた人達と英語と日本語の言葉の重さとニュアンスの違いについて話していた。数日前に facebookに投稿した文章が、僕が感じているよりも重く感情的に書かれていると受け取っている感じがした。また、Ayuoさんのイメージとは別のも のを感じさせている、とも言われました。
話しながら、まず以前にfacebookで日本語の作詞と英語詩について前に書いた事を思い出した。日本語では”愛”、神”、等についてのとらえ方がI love youやGod bless youと違って聞こえるように、英語で”I’ll kill you motherfucker”というふうに歌うのと日本語でそれを言うのとが全く違うものになるとかもしれない。言葉は語るほどそのの重さをなくしていくと いう面もある。また、どのように発声しているかという事で違いも出てくる。アルファベットはその点について便利だと思う。メルロ・ポンティもそのような事 を書いていたと思う。
僕の文章は下記のリンクのこのブログのページにあります:
https://ayuoworldmusic.wordpress.com/2013/07/
最近、日本の小説家、安倍公募の小説『砂の女』と『他人の顔』について数人のアメリカ人とイギリス人の作家達が書いている文章を読んでいた:Alphonso Lingis, David Mitchell, Andrea Dworkin.安倍公募のこの二つの小説ではアイデンティティーとは何かと考えさせるものがある。言葉の使い方も一つのアイデンティティーを作るので、 ここではアイデンティティーについて書きたい。

僕のCD『絵の中の姿』のライナーで次のように書いた:『この映画”他人の顔”(勅使河原宏監督)の原作は安部公房の同名の小説では人間のアイデンテ ティーの問題を一つのテーマとしている。主人公は科学者で仕事中に顔に大ヤケドをおってしまう。新しい顔をお医者さんに作ってもらうと、その性格にも変化 が現れてくる。別の見られ方をされていると別の性格の人物になってしまう。これは色々な環境で育った人にも、よくみうけられる現象だ。ニューヨークにいた 僕自身にはある一つのアイデンテティーを持っていた。それはヴィレッジに住む日系人の少年、日本人の母とイラン系の義父と住んでいるというキャラクター だった。しかし、日本にくると別のキャラクターとして見られるようになる。』日系人の”オリエンタル”として見られているのと、”クラシックのピアニス ト、現代音楽の作曲家、高橋悠治の息子”として見られるのは全く別人物である。多くの日本人は”クラシックのピアニスト、現代音楽の作曲家、高橋悠治の息 子”として見られる方が”オリエンタル”として見られるよりも良いのではないかと勘違いするが、本当は自分が育った”オリエンタル”のキャラクターの方が 慣れていて、自分にとって分かりやすい。いずれにしても、両方とも同じくらい、ある特定のキャラクターを演じる事を要求される。そして、その演じている自 分を雲の上から見下ろしている気分になる。そのもう一人の”僕”は常に、自分がキャラクターとして演じている小説がどうなっていくのかな?、と見ている。 ある国で子供の時から育って行った人が、突然誰も予想もつかなかったアクシデントの結果、別の国と環境に住まなければ行けなくなる経験をしている人だと、 多分言っている事が理解出来るかもしれない。そこで二つのキャラクターと別々の人物が生まれるから。

ある時、人間はみんな気がつかないだけで自分だと思い込んでいるキャラクターを演じているだけだと分かってきた。自分に起きていることは勿論みんなリアル に起きている。こないだfacebookに書いていた事も事実である。しかし、その中で行動している”僕”という人物がなれる可能性のある内のキャラク ターの一つで、その人の物語を日常という紙の上で書いている。そう感じている。Lou ReedもAndy Warholからこのような事を教わったと、どこで聞いた覚えがある。
自分は”こういう人”と思い込んでいる人にとっては、僕の書いている事は間違っていると感じるか見たくないと思うだろう。経験からしか分からない事には人と議論もしたくない。
作曲家リヒャルト・ワグナーが哲学者ショーペンハウアーの書いた文章の中で、個人のアイデンティティーの意識、その生と死とのつながりについて書いたもの を読んだ時、『Finally I can tell the truth about life ( やっと人生について真実を語れる時が来た)』と語ったのも、これに近い個人的な発見をしたからだと思う。

ここまで読んで、本当は何だと思っているの?というふうに感じたら、CD『dna』の僕の書いた歌詞とそれに関連する解説文章を見てくれると嬉しいです。 そこに書いて見ました。また、年内に発表したいと思っているCD/DVDの目的とそれに関連する文章が出たら見て欲しい気がします。今作ろうとしているも のにご興味がある方で何かで協力していただけるのでしたら、連絡を頂きたいです。ワグナーやドビュッシーやガーシュインの曲もそれに収録する予定でいま す。近い内に岸田今日子の翻訳したドビュッシーとピエール・ルイスの歌曲『ビリティスの唄』から抜粋してアップします。
アメリカの哲学者、アルフォンソ・リンギスの文章では映画『砂の女』で演じる岸田今日子のイメージと生命科学者リン・マーギュリスの書いたdnaとゲノム の理論とつなげていて、面白い詩的な表現になっている。(上記で名を出した人では、『砂の女』のペンギン・ブックスの解説を書いたDavid Mitchellは小説家Jeannette Wintersonも最も注目している小説家で、現代イギリスで最も素晴らしい小説家の一人だとよく言われている。彼の小説Cloud Atlasは最近映画化された。)
下記にはいつか他の人の文章を抜粋します。

In “Face of Another”, the man is a normal man living in a normal world, except that he has lost the skin on the face; he has lost his physical identity and the sense of well-being and belonging that goes with it. He is stranded as absolutely as the man in the dunes, but he is stranded in the middle of his normal life. He thinks he has lost his identity, because he has lost his face.

In the “Woman in the Dunes”, the captive (the man, who is the main character) is outraged by the indifference of the dunes and its people to his established identity: ..The animal quality of life, with humans living in the unmediated brutality of the real physical world, not a physical world of hunan artifacts, is merciless, without compassion for these identities people construct in civilization.

In Abe’s “The Face of Another”, seeing the Harlem riots on television he sees “thousands of men and women, like me without faces, gathering together.” He identifies with Harlem blacks; and he also identifies with Koreans who in Japan are often discriminated against. The Koreans are treated as if they are faceless. Without consciously realizing it, he had come “to have a closeness with them” because they were frequently the objects of prejudice.”Having no face is the perfect emblem for that dispossession because it is a dispossession from individuality, identity and belonging.

アレンジするというのは自分にとっての視点が見えてこなければ自分らしく表現が出来ない事だと思う。映画『他人の顔』(のテーマ曲の僕のアレンジは小学館のCDBox set武満徹全集第5巻にも僕のCD『絵の中の姿』に収録しているが、このような考えでアレンジした。
https://www.facebook.com/pages/The-Face-of-Another/103119139728098?fb_action_ids=108470212687992&fb_action_types=video.watches&fb_source=other_multiline&action_object_map=[103119139728098]&action_type_map=[%22video.watches%22]&action_ref_map=[]&fb_collection_id=46&ref=profile#

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