ヴィルヘルム・ライヒについて歌ったケイト・ブッシュのヴィデオ。

ヴィルヘルム・ライヒについて歌ったケイト・ブッシュのヴィデオ。
ヴィルヘルム・ライヒは研究所「オルゴノン」でオルゴン・アキュムレータ(「オルゴン蓄積器」、やオルゴン放射器のクラウドバスター等を作った。オルゴン(Orgone) とは、精神医学者ヴィルヘルム・ライヒが発見したとする自然界に遍在・充満するエネルギーのこと。 オルガスムス(性的絶頂)からオルゴンと名づけられた。性エネルギー、生命エネルギーであるとされ、病気治療に有効であると考えられた。彼が発見したと思っていたオルゴンは、長年東洋で考えられていた気のエネルギーやヨガのプラナと共通点があり、西洋哲学ではベルグソンやカザンツァキスの語るelan vitalと共通点がある。また、人間をつつんでいるオーラの事として読む事も出来る。ライヒは学生時代から精神分析について学び、ジークムント・フロイトから指導を受けた。一時期はフロイト派の一番弟子というふうにも見られていた。しかし、独自の考えを発展させていく内にフロイト派から離れるようになった。ライヒはオルガスムは生体電気放電であることを1934年に書いた。その後、ライヒはオルガスムスの研究により、ガンを初め、様々な病気が治ると信じて、その実験を繰り返し行った。人間以外にもネズミや植物にも実験をして、様々な新しい機械を発明した。実際に彼の実験ではガンの発展を遅くする効果はあったようだが、完全に治るところまでは中々行かなかった。それよりも、世間は彼をイカレている人として扱う事が多くなった。実際に彼がフロイト派の精神分析家として見た患者の内70%近くは何らかの性的な問題を抱えていた。そこに多くのノイローゼやストレス以外にも様々な病気のカギがあるに違いないと彼は考えた。しかし、問題を抱えている人はその問題についてなるべくさけたいと考える事が多い。社会でディスカッションする事をタブー化されているトピックで、世の中を変えて行こうとするのは大変な事だ。怒り出す人もいれば、笑い出す人もいる。また、それぞれの人が違った問題を抱えているかもしれなく、違った反応を示すかも知れないので、真面目なディスカッションを客観的に持って行くのが難しかったりする。彼は自分の事をまるでイエス・キリストの如く世間から捨てられ、虐げられた思想家として見るようになった。
ライヒの写真を見ると彼の本来の年齢よりも年をとって見える。それは睡眠不足、不健康な生活とオルガスムの実験で射精しすぎている結果の疲れのような気がする。オルガスムスと射精する事は別の事だろう。だから、オルガスムスから宇宙的な生命エネルギーと出会ったとしても、その生命エネルギーは多くの場合、射精する事によって流れ出てしまう。中国の革命家毛沢東は(彼の医師の本によると)、たくさんの相手の女性から生命エネルギーだけを奪い取り、自分はオルガスムスに近い状態までに行って射精しない方法論を、昔の中国の皇帝が実験していた不老不死のメソッドから学び、それを実行していた。しかし、彼は筋萎縮性側索硬化症という珍しい病気で亡くなった。毛沢東はバランスの取れた生活をしていなかった。

この曲のタイトル『クラウドバスティング』はライヒの発明したオルゴンを集中的に放射する投射機クラウドバスターから来ている。これを雲に向けて引き金を引くと、放射されたオルゴンによって上空の雲を消去することができるとされ、数々の実験にも成功したという。 また、この投射機を使って雨が中々降らないところに雨を降らせることに成功したと言われている。ライヒは1954年にFDA(米国食品医薬品局)にオルゴン・アキュムレーターの販売が、がん治療機の不法製造販売にあたると訴訟をされ、その時の裁判所の命令に従わなかったため、1957年投獄、同年11月3日コネチカット刑務所で心臓発作で死亡した。
1960年代ではライヒの文章はフリー・セックスと誤解されて引用されていた。実際のライヒはそのような考えは認めていなかった。今ライヒを読むと、むしろ東洋の気のエネルギーを西洋医学の言葉を使いながら解明しようとしている人に見える。作家のコリン・ウイルソンはライヒが、その性的な説明に、あまりにもこだわらなかったら、もっと世間に受け入れられていたかもしれなかったと書く。しかし、ライヒは性格的にキリストのような存在になりたいという願望もあった。
この曲は彼の息子ピーターの自伝『A Book of Dreams』の中でライヒがクラウドバスターを制作するが、いかがわしい発明家として警察に捕まってしまう場面を描いている。ライヒはアメリカ人の役者ドナルド・サザランドが演じている。ケイト・ブッシュはピーター・ライヒの役を演じている。制作には元モンティ・パイソンで映画監督のテリー・ギリアムがかかわっている。
『未だにオルゴノンの事を夢に見る。いつも涙あふれながら起きてしまう。』とケイトは歌いだす。ケイト・ブッシュの最も完成度の高いミュージック・ヴィデオ。
ライヒについて書かれた曲は他にも有名な曲がある。パティ・スミスの『Birdland』、そしてホークウインドの『Orgone Accumulator』

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