このイギリスのスタジオで6枚のCDを録音していた。

このドキュメント映像の後半に写っているスタジオで、1986年から2000年の間に、僕は6枚のCDのレコーディングに参加している。4つは自分のソロCDとして録音したもので、他には沢井一恵のCD『目と目』(1988年) という作曲とプロデュースで参加しものとブズーキ・プレイヤーとして一曲参加した『Voice of Celtic Myth』(2000年) というCDがある。4つのソロCDは『Nova Carmina』(1986年)、『Songs From A Eurasian Journey(ユーラシアン・ジャーニー)』(1997年)、『Earth Guitar』(2000年)、と『Devotion』(未発表)。
このスタジオで音楽レコーディングについての、ほとんどの重要な事を学んだと思っている。また作品としても、ここで始めたアイディアを発展させたものを多い。これを見ていると懐かしい。あの白いレコーディング・ルームやヘッドフォーンをよく使っていたな、と思い出す。このピーター・ガブリエルのアルバムのスタッフも当時出会っていた人たちだった。僕のCDではピーター・ハミル、ジェームス・ワレン(スタックリッジ)、マディ・プライヤー(スティーライ・スパン)、クライブ・ディーマー(ロバート・プラントのStrange Sensation、Portishead)、デイブ・マタックス(フェアポート・コンヴェンション、またはポール・マッカートニー、エルトン・ジョン、ジミー・ペイジ等のレコーディングのスタジオ・ミュージシャン)、ダニー・トンプソン(ペンタングル)、ガイ・エヴァンス(VDGG)、イーファ・ニーアル(アイルランド民謡の歌手)等多くの人たちが参加してくれる事が出来た。

このイギリスのスタジオに行く前までは、日本のスタジオで自分のしたい事をコミュー二ケーションするのに多くの苦労をした。一時間数万円をするスタジオに入っても、何をしようとしているかについての数時間のディスカッションになってしまい、方向性がどんどん変わって行ったり、うまくいかない事も多かった。

それでは、何故このイギリスのスタジオでやっていた事がそれまでと違って、早くスムースに行ったのだろうか?いくつかの原因を考えてみた。

1) 僕はイギリスでは良い意味で”外国人”(アウトサイダー)として、コミュニティーの外から現れた。前もって僕についての余計な予備知識もイメージも向こうにはなかった。小学生から高校性の時と同じAyuoでいられた。つまり、自分にとって自然に感じる状態でいられた。

日本の場合は、”クラシックをやっている家庭に育っていて、クラッシクを子供の頃から聴いていたに違いない”、等ほとんど嘘の情報が先に回っていて、人を混乱させていた。例えば、僕がスタジオの部屋の外に出ている間、『Ayuo君はこう言っているけど、その意味は本当はこうなんだよ』、というふうに話されている事も多くあったらしい。戻ってみると、話している事と違う事になっているのは、このような余計なイメージだった気がする。
こういう事はイギリスでなかった。
先に、その人に対する余計なイメージがなく、レコード会社の契約と制作費は持っていて、作りたい音楽があって、それが何かが分かれば、こういう問題がなくなっていく。

余計な予備知識で人を判断する事を英語ではprejudiceと言う。

2) 僕自身は英語の学校で小学校、中学校、と高校を行っていて、日本の学校に行った経験がない。英語の方が、自分の伝えたい事がスムースに伝わっていた。それは言葉の事だけではない。

日本での”腹”から話す事や、先輩ー後輩の感覚も分からなければ、日本人のコミュー二ケーションする時の”空気”というのも中々読めなかった。人は言っている言葉そのものとは違う意味を指している場合もあるが、このような事は伝わらなかった。

日本で学校行っていないというのは、日本人に見られるが分かっていると勝手に思われている事が実は全く理解していなかったりする。何年経とうと、日本の文化を育った文化から翻訳していて、翻訳のスピードが早くなるが、同じように解釈出来る事はない。

多くの日本人は文化と人種の違いが分かっていない。日本人種の人はかならず、どんな状況でも自然に日本文化を持っているいると勝手に判断している。文化、言語やコミュー二ケーションの仕方とは育った社会から学ぶもので、人種とは別のものだと未だに見えていない。
———-
最後に、仕事をする相手としてイギリスで出会った人達とうまく出来たのだと思う。
エンジニアのデビッド.ロードとの相性もよかった。

日本では、その後では、エンジニアとしては鎌田 岳彦さん、前田 基彦さんとの仕事がうまくいっていた。
エンジニアとのコミュー二ケーションは大事だ。
録音した音に反映され、それがうまくいっているかどうか聴いていて分かる。

このドキュメントと同じ時期の音楽ヴィデオ
Peter Gabriel – I have the touch

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