The Warmth of Bodies by Ayuo

皆さま
この映像を是非見てみてください!
これは今月の私たちのグループジェノームのライヴを映像作家のCharlie kawamura (河村 雅範さん)が取って頂いたものです。
最近のライヴがどんな感じか?
これを少し見るだけでも、その一部が伝わると思います。
この曲はAyuoの作詞作曲の作品ですが、この曲の後にデヴィッド・ボウイのアルバムZiggy Stardustを1曲目から最後の曲まで演奏しました。その後に、立岩さんのイランのリズムの説明が入り、イランの曲をロックにした曲を演奏しました。そして、アンコールにはプリンスの『パープル・レイン』の1曲目のLet’ Go Crazy。
そして来月は、ここに写っているメンバーとダンサーのNashaal Naho Baba Barbaraと共にプリンスのトリビュート・ライブを公園通りクラシックスで11月24日にやりますが、自分たちのオリジナルな独特のヴァージョンのプリンスになると思います。是非ご期待ください!

My Influences – 影響受けた作家や本のリスト

Influences
Someone asked me to write out a list of writers and thinkers that were influential to me.こないだ影響受けた作家や本のリストを書いて見ないかと人に聞かれた。これは作家や哲学者のリスト。
Some of the people listed below may not agree with each other, if they had met, but what was important to me was that they had written something that was inspirational for me.
The list is not in any particular order.

Philosophy, Psychology, Science, Cultural Anthropology:
Carl Jung, Sigmund Freud, Joseph Campbell, Arthur Schopenhauer, Alphonso Lingis, Lynn Margulis, Dorian Sagan, Timothy Leary, P.D. Ouspensky, David Abram, Robert Anton Wilson, Edward T. Hall, Jared Diamond, Slavoj Zizek, John Gray, Matt Ridley, Marie-Louise Von Franz, Barbara Hannah, M. Esther Harding, Moshe Feldenkrais, Eric Franklin, Susan Rowland, Ian Buruma, Bruno Bettelheim, Robert Graves, Novalis, Hiroko Yoshino (吉野 裕子), Antonin Artaud, Donald Richie, Colin Wilson, Julian Jaynes. Oliver Sachs, Francisco J Varela, Tyler Volk. George Carlin

Literature:
Edgar Allen Poe, Rumi (translated by Coleman Barks), Mark Twain, Oscar Wilde, Andrew Lang, Jeannette Winterson, Angela Carter, Salman Rushdie, Kurt Vonnegut, Yukio Mishima (三島由紀夫), Kobe Abe (阿部公房), Shuji Terayama (寺山修司), H.P. Lovecraft, Barbara Vine, Nikos Kazantsakis, Marguerite Duras, J.G. Ballard, Sylvia Plath, Vaslav Nijinsky,

Ancient literature:
Polynesian Mythology, European Troubadour Poetry, Carmina Burana, English traditional ballads, Tales of 1001 Nights (千夜一夜)、Zeami Motokiyo (世阿弥)

Books about Dance:
Margot Fonteyn, Rudolf Von Laban, Books on Hawaiian Hula dance and 20th century contemporary dance, Ruth St. Denis, Wendy Bounaventura
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I have included written lyrics and written music below, but have not included recorded music, which includes rock, jazz, world music and world traditional music.
That would take another list。下記に作詞家と譜面を書いていた作曲家は入っているが、録音されている音楽は入っていない。ロック、ジャズ、世界の伝統音楽、やワールド・ミュージックを含むリストは別の機会に。

Song Lyrics:
Lou Reed, Joni Mitchell, Peter Hammill, Peter Gabriel, Ray Davies (The Kinks), Stephen Sondheim

19th Century Music Composers:
Ricard Wagner, Franz Liszt, Hector Berlioz

20th Century Music Composers:
Claude Debussy, Maurice Ravel, Alban Berg, Toru Takemitsu (武満徹), Stephen Sondheim

Ayuoの翻訳したジャネット・ウインターソンの『カプリの王様』

僕の翻訳したジャネット・ウインターソンの書いた絵本はアマゾンを初め、絵本を扱う本屋さんで売られている。ジャネット・ウインターソンは僕の最も尊敬する文学者の一人である。ジャネット・ウインターソンは1959年生まれの英国の女性の小説家。1980年代に本屋さんで発見した以来、ウインターソンの書いた本は全て読んでいる。
この絵本は小学生以前の子供に読み上げるのに向いている。何度かそういう機会には、この本の英語を見ながら、その場で直訳して読み上げていた。その内、小学館にこの本の話しを持って行ったら出版してくれるのではないかと思って、自分の読み上げていた文書を書いて見た。そこから、僕の日本語を直して出版されたのが、この絵本。ジャネット・ウインターソンは、他にも絵本や小学生向けの小説等を出版しているが、彼女の小説がまず素晴らしい。現在生きている作家の中で最も大きな影響を受けた一人だ。
ジャネット・ウインターソンの文章にはカール・ユングの影響も入っている様に見えるが、他にも現代科学からの考え方から文化人類学者の古代人類の研究等、様々な影響が彼女の文章に見える。J.L.ボルヘス、ガブリエル ガルシア マルケス、イタロ カルヴィーノ、サルマン・ラシュディ、アンジェラ・カーター、等様々な20世紀の様々な作家と比べられることもあるが、ウインターソンは独自に芸術について深い考え方を持っている。それに基づいて、下記の文書を書いて見た。
(日本語がまだ直っていないところがありましたら、ごめんさい。また、下記の文書を見ると難しそうに見えるかもしれませんが、絵本は小学生以前の子供が理解出来るものですよ。)

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『芸術は複雑な感情を達成する。
複雑な感情は、よく人生に中の大きな出来事の後に感じる事が多い。
男性か女性になった時(成人する時)、恋に落ちる時、人が生まれる時、人が死ぬ時。
そして、それぞれに強くタブーとされる面がある。
複雑な感情は禁じられているものを軸にして回る。』- ジャネット・ウインターソン
(1959年生まれのイギリスの作家)

僕はジャネット・ウインターソンの作品を20代の頃から読み始め、最も僕が影響を受けた人の内の一人となったが、神話学者ジョーゼフ・キャンベルからも、僕は、大きな影響を受けていた。

神話学者ジョーゼフ・キャンベルは、世界の様々な神話、宗教、儀式、芸術を古代から研究して、それらについてたくさんの本を書いた。その独特な解釈と分析の仕方は多くの人々に影響を与えた。こうした本は、世界の文化の様々な違いと共通点の理解の仕方を人々に教えた。

生まれる時、
成人になる時、
結婚をする時、
亡くなる時、

には世界中に人生の重要な儀式がある。
そうした世界中の儀式についての考え方と違いについても、ジョーゼフ・キャンベルは書いて来た。

現在の世界の文化、そして古代の文化からのいろいろな考え方や残っている文章を調べて行くと、そこの中での自分の考え方というのが出来てくる。
それは自分の育った地域や家族や国や民族の伝統にあったものとは別に、一人の人間として客観的に感じている世界の見方が出来てくる事だと思う。

アート(芸術)は常に、こうした内容を多く語って来たと僕は思う。

この世に生まれて、生きていくというのはどういうことか?
男性性や女性性 とは何か?
恋に落ちるというのはどういうことか?
人が亡くなるというのは、どういうことなのか?

アート、宗教、科学はこうした事に答えを出してくれる。
そして、言葉にならないような気持ちも表してくれる。

私たちがアート(芸術)でやっている事は、こうした問題を、アートを通して理解しようとしている事だろう。
役目は常に宗教と同じであり、科学と似ている。
ただし、科学者はそれを証明しないと成り立たない。
芸術は感覚的に理解が出来る。
しかし、科学に対して芸術家はあこがれを持っている。
科学者が芸術家にあこがれを持つのと同じように。

これらは僕が思っている事。
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ジャネット・ウインターソンは次のように書いている。

芸術は現実逃避でも娯楽でもない。もちろんこういった物はたくさん存在するが、本物の本、本物の絵画、本物の音楽、本物の演劇はそうではない。

芸術は科学や宗教と同じく構成されているもの。世界と同じように構成されている。私とあなたとおなじように人工的であって、自然でもある。それがなく生きる事は出来なく、それと共に生きる事も出来ない。

詩人は科学者よりも深く人間の中に入り込んでゆく。
詩人は自分の網で困難なものを拾い上げて、現在に持って来る。
そうすることによって、読者は自分の気付かなかった深い面を認識する事が出来る。
読者は自分の中で何年もそのささやきが聞こえていた声をはっきりと聞き取る事が出来る。
時によって、その声は生まれた時からあったようにも感じたりする。
それは、場合によっては嘘かもしれない。
そうすると、読者は自分の恐れるものを確認する。
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芸術はプライベートな悪夢でも、プライベートな夢でもない。
芸術は現在という渦巻きの中で過去と未来の可能性を見つける人間共通のつながりを作る。

芸術の美しさは脅迫するもの。
そして現実化出来ていない人生の、はっきりしていなかった面に慰めを与える。

(ジャネット・ウインターソンの言葉の翻訳と解釈:Ayuo)

 

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Show me a sane man and I will cure him for you

Quotations I Like/好きな言葉

“Show me a sane man and I will cure him for you.”ー Carl Jung

『私は正常』だと思っている人を紹介してくれたら、僕は彼を”直して”あげよう。ー カール・ユング (スイスの精神科医・心理学者。深層心理について研究し、分析心理学(通称・ユング心理学)を創始した。)

(正常な人は世の中にいない。その人の住む社会的な環境が何が正常かを決めている。このようにカール・ユングの文章でよく説明していた。)

In an evolving universe, he who stands still moves backward

Quotations from Robert Anton Wilson
ロバート・アントン ウィルスンの言葉 (アメリカの作家)
(翻訳:Ayuo)

In an evolving universe, he who stands still moves backward.
進化して動いている行く宇宙の中で、一箇所にとどまっている人は後ろに向かって動いているのと同じだ。

It only takes 20 years for a liberal to become a conservative without changing a single idea.
自由思想(リベラル)な人が20年間も同じ事を言い続けていれば、保守派(コンサーヴァティブ)の人になっている。

The male-female magnetism was used as a yoga by the troubadours.
男性性と女性性の間におきる磁気作用を感じる事が、中世ヨーロッパの吟遊詩人にとっての修行だった。

Sensibility is not something that can be taught; it can only be learned.
感受性は教わるものではない。自分の体験によって学ばなければいけないものだ。

今度11月24日に渋谷公園通りクラシックスで行うプリンスのトリビュート・ライヴで初めて語る詞を読み上げてみたら、そのコンセプトは以前にヤドランカさんのCD『Moon Will Guide You』のために書いた詞と似ている内容を語っている自分に気が付いた。人にとっては一生変わらないテーマがあるのだと思う。
今回は英語ではなく、日本語で書いた。そして、もっと深く内容を広げてある。プリンスの書いていた詞とも共通点があった。
ライヴのイベント・ページ:
JadrankaのCD”MOON WILL GUIDE YOU” のライナー・ノーツに次の言葉を書いた:
『人類の最終的な仕事は、人類そのものを超えて、全宇宙、つまり、動・静物、土、石、海、植物、鳥、そして、全現象の創造の活力と一体に」なること。なぜなら人間は、万物の原始の源に潜り込んでいく根の一部だから。海は私たちの一部なのだ。』 (元の文章はAyuoによって英語で書かれている。OmagatokiのCDで日本語に翻訳された。)
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We Are Part Of The Ocean – lyrics by Ayuo, Music by Jadranka
Feeling the earth we merge with the soil
I feel the light within us
Sunrise in your eyes
And the force of life within
Looks for ways to be released
It’s a part of you, a part of me
Like the plants, the fish, the birds
All things in life
We are a part of the ocean
Ocean is part of you and me
Every moment we’re born again
Flowing free in the sea
The force of life within
Every moment we’re born again
Flowing freely
Flowing freely
Flowing to the sea

Dance of Life はエドワード T.ホールの『生命の踊り』という本からインスパイアされた

ラテンの曲としてアレンジしたものをアップします。
この曲はサルサで使われる2-3clave と途中からボサノヴァのサンバのリズムになります。

Dance of Life はエドワード T.ホールの『生命の踊り』という本からインスパイアされた。
エドワード T.ホールは文化人類学者で、ある日ニューメキシコの公園の子供の遊び場を眺めていたら、それぞれの子供や家族のグループはそれぞれ別々のコミュニケーションのリズムをしているのがはっきりと見えてきた。ヒスパニックの家族は体の動きにも話し方にもあるリズムが見えた。アングロ・アメリカンの家族はそれとは全く違うリズムが見えてきた。コミュニケーションがうまくいっていると、その歯車がうまく回っている。それを見ながら、リズムとコミュニケーションに関しての一つの考えをまとめて本にした。

エドワード・T. ホールはたくさんの本を出している文化人類学者です。日本語に訳されている『文化を超えて』には次の説明文が書かれています。『文化の無意識的・非言語的領域に目を向ける重要性を説き、多様な文化が対立する現代に生きる人々に向けて、新しい共存のための見方を示唆』

僕は次の言葉を英語で作詞して、それに音楽をつけた。

Dance of Life by Ayuo
生命の踊り

これは時間にたいする感じ方のこと
生命の踊りでリズムをシンクロナイズする

私達が話し合うとき
私たちの神経は結びつく
動いている歯車のように
私たちの波動を合わせていく
それを生命の踊りに合わせてはめ、感じる

私たちはシンクロナイズしながら踊る
私たちのリズムはどうやって関係をつくっていくのか
地球のエネルギー幕の中で
時と空間を越えて
それを生命の踊りに合わせてはめ、感じる

時間は人生で役割を果たす
個人個人が一つに結びついて
一人一人のリズムの見えない糸は
隠れた壁によって孤立している
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Ayuo: ヴォーカル、ギター、シタール・ギター
Sara Yoko Benito: ヴォーカル
大熊ワタル:クラリネット
岡田由美子:ピアノ
岡田次郎:フレットレス・ベース
三浦智津子:ドラムス
さかたじゅんこ;キーボード

共感覚(synaesthesia)とアルファベットの発展について

– From David Abram’s book, “The Spell of the Sensuous”
メルロ=ポンティ、そして 共感覚(synaesthesia)とアルファベットの発展について
Although Merleau-Ponty himself never attempted a phenomenology of reading or writing, his recognition of the importance of synaesthesia—the overlap and intertwining of the senses—resulted in a number of experiential analyses directly pertinent to the phenomenon of reading. For reading, as soon as we attend to its sensorial texture, discloses itself as a profoundly synaesthetic encounter. Our eyes converge upon a visible mark, or a series of marks, yet what they find there is a sequence not of images but of sounds, something heard; the visible letters, as we have said, trade our eyes for our ears. Or, rather, the eye and the ear are brought together at the surface of the text—a new linkage has been forged between seeing and hearing which ensures that a phenomenon apprehended by one sense is instantly transposed into the other. Further, we should note that this sensory transposition is mediated by the human mouth and tongue; it is not just any kind of sound that is experienced in the act of reading, but specifically human, vocal sounds—those which issue from the human mouth. It is important to realize that the now common experience of “silent” reading is a late development in the story of the alphabet, emerging only during the Middle Ages, when spaces were first inserted between the words in a written manuscript (along with various forms of punctuation), enabling readers to distinguish the words of a written sentence without necessarily sounding them out audibly. Before this innovation, to read was necessarily to read aloud, or at the very least to mumble quietly; after the twelfth century it became increasingly possible to internalize the sounds, to listen inwardly to phantom words (or the inward echo of words once uttered).
Alphabetic reading, then, proceeds by way of a new synaesthetic collaboration between the eye and the ear, between seeing and hearing.

言葉に不自由がある人と長い時間を過ごすと学べるものがたくさんある

言葉に不自由がある人と長い時間を過ごすと学べるものがたくさんある。言葉を使ってコミュニケーションを取っている人よりも敏感に細かい人のシグナルを受け取っている感じがする。回りの人がどう物事を感じているのか?何を頭の中で描いているのか?言葉で自分がしたい事を表せない場合はジェスチャーや指を使うが、言葉で理解すると見えなくなるニュアンスを感じとっている。長年、言葉を話せなく育ってきた人に周りに何が起きているを聞いて見ると、普通の人には見えていない事を感じとっている事が分かる。
僕の音楽の生徒達の中に自閉症の障害を持っている人たちが数人いた。人とうまくアンサンブルの感覚を取れない人もいたが、その人の音に対する感覚は敏感なものだった。どのような音色をどのように与えたら良いかを感覚的に分かっていると思った事が何回もあった。アドリブや即興的なフレーズを入れる場合でも、いわいるうまいアドリブというよりも、その場所に必要なフレーズが何かを感覚的につかむ事が出来る生徒になっていた。そうした感覚から学べるものがある。
近代生活をしている人間はみんな言葉を使って物事を考えている。そして、人が最初に学ぶ字が、世の中がどう見えているかに影響を与えている。
アルファベットで物事を考えている人と漢字で物事を考えている人は、別の種類の感覚の人間になっている。これは民族と関係がない。日本人でも字を読むのが不自由な人は音で物事を考えているので、アルファベットの感覚と少し近い。
漢字というのは中国の漢民族が、広く世界を支配出来るように広めた文字であった。中国ではたくさん元々違う言葉で話していた部族がたくさんいた。統一するためには一つの絵が一つの意味を持つ言葉を広めた。今でも上海と香港と北京はかなり違う話し言葉を持っていても、同じ一つの絵を見せれば、その絵を見て何を表しているのかが伝わる。
文字には、その文化の思想がある。漢字を使っていれば、漢民族の作った思想や文化は伝わりやすくなる。ヴェトナムは漢民族の文化思想に支配されないように漢字を使うのを止めて、アルファベットで自分達の言葉を書いている。韓国でもハングルのみで言葉を表現出来るようになった。フィリピンでもアルファベットで自分達の言葉を表現している。この文章は皆様に向かって書いているので、漢字を使っているが、僕自身は日本語も漢字を使うのをなるべく止めて欲しいと思っている。ひらがなやカタカナで何とかならないだろうか?あるいは、それにアルファベットを混ぜる形や様々な方法がないだろうか?
アルファベットは音で物事や思想を表している。音で思想を表すというのは漢字で物事を表すのと物事の覚え方が違う。例えばアメリカでAn Apple a day keeps the doctor awayという韻を踏んだベンジャミン・フランクリンが作った有名なことわざがある。これを”毎日りんごをたべれば健康的にいられます”と直接にその意味を言うよりも、それを唱える英語の息のリズムがその意味を覚えさせるのに大きな役目を持っていると考えられる。そしてアルファベットには絵のようなヴィジュアルなイメージがついていないので、絵で表すほど直接的ではなくなる。英語の歌を日本語に訳すとあまりにも直接的に聞こえるのは、日本語はその漢字の絵が直接に意味とつながってしまうからだ。英語ではリズムや音の遊びがより生きてくる。音でイメージが浮かぶ思想や詩が可能となる。メタフォアや韻を踏む詩が多く生まれる。
実は上記の文章を書いた後に、近所の駅前の本屋さんによったところ、『中国にNOを言える日本』等の反中国をテーマとした本がたくさん今ベストセラーとなり、カウンターのところに並んでいるのにびっくりした。そういば、日本がバブルの時にはアメリカにNOを言える日本等のテーマの本があった気がする。最近では欧米に対するコンプレックスが少しおさまってきた代わりに、急速に経済発展をした中国とその政治関係に脅かされて、このような本が売れている時代になったか、と思った。本を開くと、その書き方が、イジメを受けた子供の文章のようにも見えて、逆に哀れな人だな、と見えてしまう。
そして、不思議に思うのは、右翼やナショナリストほど、漢字をたくさん使い、漢詩を書いたり、漢文化から発達した孔子の教え等を大切にしてしまうように思える。これは漢文化に対するコンプレックスを表現しているのではないだろううか?
漢字はいくら長い伝統があると言っても、自然に日本語を表現していた文字ではなかった。その結果、詩は日本では多くの場合、音を出さないで読むものになってしまっている。中国では、漢詩にリズムがあり、声を出して読み上げている。また、漢字を使う事によって、目で見る形から覚えるという風習が身についている。
日本での今の英語教育は文法の形を覚えさせるが、言葉がしゃべれない人が多い。音楽理論の本を見ても数学の定義のように音楽よりも先に数学の定義のように形ばかりが書いてある。音楽も英語も生きている言語で、文法の形だけで出来ているものではないので、そうしたものをフォローしても、実際には出来なくなくなってしまっている。
アジアで英語力が一番弱い国は日本であるとよく聞く。北朝鮮も日本に近いくらい英語力が弱いが、最近、北朝鮮さえでも英語だけで放送するアニメがテレビで始まったと聞いた。英語の勉強を幼稚園の頃から始め、テレビ、ラジオや新聞も英語だけの放送を多くして欲しいと考えている。言葉は世の中の見方を変える。新しい言葉をマスターするというのは、もう一つ新しい世の中の見方が出来るようになるという事につながると思っています。

エピジェネティックスについて

二つ全く同じ遺伝子を持っているクローン人間を作って、50年立ってからその二つを出会わせると全く別のものになっている。
背の高さから、話し方から、その人達の多くのものは別々のものになっている。
IQや趣味や頭の使い方も違うかもしれない。
これがエピジェネティックス。
遺伝子研究で今最も重要とされている研究。
この下記のリンクで見られる科学ドキュメンタリーの映像の話し。

ジェネティックスというのは、その元の遺伝子を指しているが、エピジェネティックスというのはその使い方に指令を出しているもの。
ドイツ人もフィリピン人もアメリカに連れて行って普通の学校で15歳まで育てれば、一生アメリカ人になるという例がよくエピジェネティックスの説明に使われている。日本人の両親も子供を連れてアメリカの一般的な学校で育てれば、アメリカ人として育てる選択を両親が子供にしている。
エピジェネティックスは、環境がどのように遺伝子を変化させるかという事を研究する。
がん細胞にどう細胞が変化するか、または、がん細胞を正常の細胞に戻す研究も、エピジェネティックスの重要な研究。

遺伝子は筋肉のような元の素材を作って行く、どのような人間になるかは環境と生き方が決め手になる。
食物の種も、どのような環境の土で育てるかによって、育って行く食物が変わってしまう。

動物に例えると、アヒルは生まれて最初に見たものを母だと思い込むといわれている。
最近の研究では育った環境によって変化した細胞は、その次の世代にも伝わると研究されている。
しかし、その次の世代の細胞も、また新たな環境で育つと変化して行く。

これで昔のSF小説に出てくるようにいくら優れている遺伝子を持った人間のクローン・コピーを作っても同じものにはならない事が分かった。

この映像はアメリカで科学の番組を作っているSciShowが作ったもの。面白い近年の科学の発見を説明する映像をたくさん作っている。

日本語の科学的な説明:
http://ja.wikipedia.org/wiki/エピジェネティクス
http://en.wikipedia.org/wiki/Epigenetics

エピジェネティクス(英語: epigenetics)とは、一般的には「DNA塩基配列の変化を伴わない細胞分裂後も継承される遺伝子発現あるいは細胞表現型の変化を研究する学問領域」である。
多くの生命現象に関連し、人工多能性幹細胞(iPS細胞)・胚性幹細胞(ES細胞)が多様な器官となる能力(分化能)、哺乳類クローン作成の成否と異常発生などに影響する要因(リプログラミング)、がんや遺伝子疾患の発生のメカニズム、脳機能などにもかかわっている。