うつ病の状態からどう抜け出せるか?このテーマでアメリカのシンガー・ソングライター、ジュディ・ コリンズはいくつかの本をアメリカで出版している。ジュディ・コリンズは60年代の前半から活動していて、今年で74歳である。ついこないだも香港でコン サートをやっていて、世界ツアーをしょっちゅうやっている。とても元気で活動しているミュージシャンだ。
昨日、ジュディ・コリンズの本の一つを読んでいた。『The Seven T’s』.
人によってジョーゼフ・キャンベルの世界神話の本を読んだり、アンソ ニー・ロビンズの自己開発のテープを聴いたりして、自分が感じている問題の答えを人は探したりするという文書が本に書いてあった。それを読んで、気が付い た事があった。僕自身は本の中毒症になっている人だ。家は英語の本でいっぱいになっていて、どこに行っても、常にたくさんの本を持ち歩いて、空いている時 間は常に読んでいる。常に勉強しているというわけではない。そういう時もあるが、それだけではない。英語の文字を常に見ていないと気がすまない。アルコー ル中毒症とも似ている。ジョーゼフ・キャンベルの世界神話の本を読んでいる時もそうだと思った。
うつ病の状態から抜け出せる方法は色々と考えられるが、ジュディ・コリンズは自分の体験からやくに立った事を書いている。
これからの時代では、おそらく躁うつ病や自閉症の様々なコンディションが目立つようになって行くかもしれない。
ジュディ・コリンズの一人息子は躁うつ病で自殺してしまった。ジュディ・コリンズの父親はうつの状態になるとアルコールを飲み始め、アルコール中毒にな り、暴力を振るうようになって早く亡くなってしまった。ジュディ・コリンズの最初の夫の父親も躁うつ病で自殺してしまった。ジュディ・コリンズ自身も60 年代から様々なセラピー、フロイト、ユング、様々な瞑想のテクニーク、ヨガ、アレクサンダー・テクニーク、フェルデンクライス、クリシュナムルティ、マハ リシ・マヘーシュ・ヨーギーのトランセンデンタル・メディテーション等ありとあらゆる方法を体験してきた。一つの方法をやって見ては、また別のものを試す という状態だったと語る。
しかし、70年代のジュディ・コリンズは毎日アルコールを大量に飲んで暴れて、死にたいと叫んだりしていた。
ネガティブな状態そのものにも中毒になっていた。
しかし、ある日、自分の生き方を自分で変えるように努力を始めた。
うつ状態というのは、身体と脳内の化学的なバランスが崩れているところも影響していると気が付いた。
まずは、アルコールも抗うつ剤もタバコも全ての薬を止める。
そして、スポーツ・ジムに入り、エクササイズを始めた。
ランニング、水泳、をレギュラーに始め、自分に似合ったストレッチのエクササイズを記憶して常にやる。
そして、次のリストを書いた:
Exercise – a routine that keeps me fit
Eat Right – avoiding certain foods
Talk – to my friends
Write – in my journal
Practice – an instrument
Take action – make a list, even just a little action
Work – that is satisfying, productive
Learn – something new, a game, a song
Play – see a movie,dance,walk
Pray, Meditate
バランス良く生きる事だが、これは今の時代でシンプルそうで難しい事でもある。
ジュディ・コリンズの一人息子が躁うつ病で自殺してしまった時、彼女もうつの状態の入らないように大きな努力をした。
再びネガティヴな状態に入らないようには、まずスポーツ・ジムでランニングと水泳を普段よりも多くやって、脳内の化学的なバランスを自分で変えようと努力 した。体育は歌う事ともつながる。身体を良い状態する事によって歌のバランスもよく取れるようになる。これは僕も、近年よく気が付いてきた事だった。僕自 身もスポーツ・ジムでエクササイズとダンスをやる事によって、自分の歌やっている音楽や考え方も変化していった事に気が付いた。
ジュディ・コリンズはメンタル・ヘルスや自殺防止のコミュニティーでトークをする事を始めた。
最近アメリカで増えている乱射事件を起こしている人たちにも躁うつ病か自閉症の症状を持っている人が多い。
もっと情報を増やし、何かをしないといけない時代になって来た。
宗教もあれば、瞑想もあれば、精神セラピー、アレクサンダー・テクニークからヨガまで、様々な方法がある。
しかし、自分にとって何が必要かは、自分で見つけないといけないだろう。
人によっても症状も違う。重いひともいれば、軽い人もいる。
ジュディ・コリンズの本では、様々な経験からシンプルそうだが、自己訓練が必要な方法を描いている。
ジュディ・コリンズはとても深い内容の歌を冷静に、客観的に歌うことが出来る。それが、まず僕にとって大きな魅力だった。アルツァイマーで亡くなって行く 母を描いた歌でも、亡くなった息子を歌った歌でも、どこかのストーリーを語るように歌っている。感情移入しているように聴こえない。クリスタル・ヴォイス とよく言われている。歌詞を見ないとその内容が伝わってこないかもしれない。これがすごいと感じてしまう。
2012年のニューヨークのMETでのライブでもそう感じられる。
http://www.youtube.com/watch?v=e_8-SX-8Ne8
ジュディ・コリンズのseven Tsとは近くにいた人が自殺した場合に、それを癒すための7つのステップ:
Truth: Tell it. Don’t hide it
Trust: Allow it. Talk about your loss. Trust the people around you to give you the support you need,
Therapy: Get the help you need. Art, talk therapy, meditation, or a combination of those methods
Treasure: Treasure the memory of your loved one
Thrive: Keep living with eyes open. Don’t use alcohol to blunt or blur your sadness.
Treat: Nurture yourself. Take care of your body and mind with exercise.
Transcend: I will smile when I want to frown. I will start something new, something beautiful. Perhaps it will be painting, perhaps a poem. I will get up in the morning with energy and optimism.
そして、古代インドの文学、アメリカ文学、等から様々な本からの引用がジュディ・コリンの本に入っている。
If you open yourself to loss,
You are one with loss
And you can accept it completely –
Lao Tzu
It is ironic, but until you can free those final monsters within the jungle of yourself, your life, your soul is up for grabs. – Miss Rona Barrett: An Autobiography
The only way to escape from the abyss is to look at it, measure it, sound its depths and go down into it. – Cesare Pavese in “The Savage God” by Al Alvarez
You are deep in the woods, and you think you are lost; stop, look at the trees, the rocks, rivers-they are not lost. They are here. You are not lost. You are here. – From an old American Indian Story.